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インタビュー没原稿公開

  • 水野みやこ
  • 2025年7月26日
  • 読了時間: 4分

更新日:1月24日




このたび、『薔薇のつぼみの女王のための歌』を中心としたインタビュー記事が、ダ・ヴィンチWebさんにて公開されました。


私にとって初めての、外部メディアでの紹介記事です。作品のこと、創作のこと、そして大切な少女たちについてたくさんお話ししました。





ご覧くださった方、そしてこの手記に辿り着いてくださった方、本当にありがとうございます。


ここでは、記事に載せきれなかった没原稿と、今回ご依頼をお受けすることにした理由(ちょっとした舞台裏)について綴ります。


個人サイト限定の閉じた内容となりますので、お外には持ち出さずお城の中だけでお楽みくださいね。










没原稿公開



今回、提出したものの、記事に掲載できなかった回答が二つあります。

まずは三番目の質問の、リテイク前の原稿をお見せしますね。





Q.本作で気に入っているシーン、台詞を教えてください。



「絵茉ちゃんの前にいるのはアニメのキャラクターじゃなくて、生きてる人間なんだよ」



第二部・エマ視点より。この台詞は、エマを子供の世界から大人の現実へ突き飛ばした一言でした。

気に入っている場面は他にもたくさんあるのですが、今回はここを挙げます。





高校一年生までのエマは精神的に幼く、他人にも自分と同じように感情があり、好き嫌いや意思があるという、ごく基本的なことを理解しきれていませんでした。


彼女の中では、華やかなドレスを着て先輩と結婚する未来が当然のように決まっていて、先輩をまるで聖女か何かのキャラクターのように理想化し、勝手に盛り上がっていたのです。


けれど現実の他者は、思い通りにはならない。

その衝撃が、彼女の純粋すぎる世界を崩壊させました。


残されたのは、「どうしてもっと早く気づけなかったんだろう」「先輩を好きなのも全部悪いことなんだ」「急いで普通にならなきゃいけない」という、自己否定と強迫観念でした。





記事内では、第一部の咲良視点を中心にご紹介いただきました。

その構成の都合上、第二部から抜粋している上記回答を使うのが難しくなったため没とし、第一部から改めてシーンを選出しました。


どちらの答えも気に入っていますが、第二部まで既読の方の中には、こちらが刺さる方もいらっしゃるかと思ってひっそり置きます。




もう一つの没原稿は、一番目の問いに対して提出したものです。





Q.『薔薇のつぼみの女王のための歌』を創作したきっかけや理由を教えてください。



前作の執筆を終えたあと、まるで自然に花が咲くように、エマと咲良の姿が頭に浮かびました。


きっかけを正確に説明するのは難しいのですが、「どうしても語っておきたい何かがある」と感じたとき、それはたいてい、自分の中で整理のつかない思いや体験と向き合う時期です。


未熟で痛々しいけれど、だからこそ眩しくて愛おしい少女時代。それを極端に理想化するのでも突き放すのでもなく、「そうだったよね」と抱きしめる物語が必要になりました。


自分の過去そのものではありませんが、確かに私の一部を切り分けるような感覚で描いた物語です。





うーん、改めて読むと、なんか良いこと言ってる風で何も言っていない、薄くて無難で逃げている内容ですね。



記事内に書かれている、「愛とか恋って、もっと高尚なものだと思ってた」

この言葉、そしてここに込められた繊細な感情は、私にとって革命的で、実際に目の前で見届けた、本当に本当に大事にしている少女の魂です。


そうであることを、作品に一度も触れていない人の目に入る可能性がある場所に書くかどうか、迷いました。


そのうえ、これは記事の中で一番上に表示される質問です。現実の話をしたら、そこだけ見て「実体験をただそのまま描いているのか」などと曲解される可能性があったからです。


けれど、私の作品を長く読んでくださっている方にとって、これは本当に読みたい答えと言えるだろうか?

こんなに薔薇の女王の話をたくさんするのは初めてで、楽しんでもらいたいと思って書いているのに、無難でいいのか? そう思いました。


最終的に掲載された回答では、胸に残る一言がこのお話の輪郭を作り、原点となったことを綴っています。



なお、「高尚」を中学生のエマと咲良にとって自然な話し言葉に置き換えた、


"制服を着ていた頃、愛とか恋ってもっと綺麗なものだと思ってた"


は、実際に『薔薇のつぼみの女王のための歌』のキャッチコピーとなっています。










以上です。ここまでお読み頂き本当にありがとうございました。

公開されたインタビューとあわせて、楽しんでいただけましたら幸いです。





手記の目次はこちら









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