ALI PROJECTのライブ翌日の夢日記です。
目の前の細い体を思わず抱きしめた。刺繍の施された袖が揺れ、長い金色の髪をさらさらと撫でた。
少年少女期を抜けたばかりの年の頃。その子は俯き、聖拝堂の冷たい椅子に腰掛けていた。魂が傷つき迷っていることを、わたしだけが知っていた。
わたしは初老の教師だった。修道女めいた黒衣を纏う、針のような女。
聖拝堂の入口には、心配そうに金色の子を見つめる青年と娘が立っていた。立っているだけで、決して寄ろうとはしないのだ。何もわからない、おまえたちには何も。
「あんな風になるのなら……男にも女にも成りたくない」
金色は震えていた。すべてを拒絶していた。雄と雌になった二人を許せなかった。もう三人の子供ではいられない。悲しかった。どこにも居場所が無かった。
「ファンタジアは本当にある?」
(ここではない世界はあるの?救いはあるの?)
金色の縋るような問いかけに、わたしは胸が張り裂けるような愛おしさと切なさをおぼえ、絶対にある、あなたはその扉の鍵を持っている、と答えた。
生で聴いた『Lolicate』に魂震えた感傷をそのまま映したような夢でした。目が覚めた時、私はなんて天才なんだと思いましたね(この夢を見れたことに対して…)
いつかこんな素敵なマダムになりたいものです。
お読みいただきありがとうございました。
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