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馨しく私は生きてるの ー画集「ギャレット家」後記

  • 水野みやこ
  • 2021年12月30日
  • 読了時間: 3分

更新日:1月19日




字数の関係で画集に載せきれなかった話や、後から思い出したことを綴っています。

箇条書きのフリートークで、本の中の解説をお読み頂いた方向けの内容です。最後に『聖少女領域』の絵を載せました。


画集の中身のご紹介はこちら



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・「ギャレット家」の名前の由来


母の蔵書である昔の少女漫画に出てきた、ペネロープ・ギャレットという貴族のお嬢さまの名前から。青池保子さんの作品です。

主人公ではなかったはずですが、可愛らしくも凛とした響きにあこがれて覚えていました。




・マリスの初期設定は18歳


途中で30歳前後に引き上げました。


お姉さん(少女たちよりも年上)である位置付けに変化はありませんが、


①初期は私がまだ幼く、大人のお姉さんと感じる年齢が相応に低かった

②ルースを拾うあたりまでをイメージしていたけれど、その後の"余生"を過ごす彼女の方が描きたいものに近くなった

③大人キャラの魅力がわかってきた


などの理由です。

今思うと18歳は真弓より年下ですね。


なお、各キャラの年齢設定に強い拘束はありません。10歳の少女の彼女も50歳のマダムになった彼女も可能性の中に存在しています。




・マリスの"余生"


マリスの紹介の最後のに入るはずだった文章です。


「その後マリスはオフィーリア姫の名を掲げた女学校を計画。変わらず隠居のような生活ですが理事をしています。

その学校にシシーが通い、信頼できる友人のアルマ(「創作キャラクターのひとり。「永遠の少女」。シシーとよく一緒に描いている)に出会う。少女たちの脆く儚く高潔な魂は白亜の城に守られて、新しい物語を生みます。」


この設定の有無を未だ迷っていること、そして文字数オーバーのため削りました。

学校となると何となく響きが現代的になって、幻想的な印象が崩れる気もして……今のところはっきりさせず曖昧にしています。




・マリスの絵が少ない


マリス関係で続けます。


過去作品をまとめていて、他の三人はそれぞれ枚数があるのに彼女だけ大きい絵が少ないな……と思いました。

分厚めの前髪のある少女ばかり描いていたため、前髪なしで頭身の高い大人はとても難しかったからですね。当時「日記絵」と呼んでいたドローイングはいくつか見つかりました。


実は作品をチョイスする過程で、マリスとルースのきな臭くて暗くて秘密主義的でいかにも10代の空想的な女の子が描きましたという感じの縦長漫画も出てきました。

印刷すると小さすぎて可読性に欠けるため掲載しませんでしたが、懐かしくて微笑ましいです。




・キャラクターの生まれた順番


オフィーリア→(ここに少し間があく)→シシー→マリスとルース


です。


オフィーリアはアリプロに出会う前から存在していました。名前のない姫様の期間があります。

わたしの想像の世界のヴェールの奥にいて、かんたんには手の届かない神秘的な存在。彼女を構成する色はほとんどが白や銀。血の色の瞳が非人間的で美しくて仄かに恐ろしい。夢幻の憧れそのもの。


彼女だけ他の三人と設定が少し離れていて幻想度が高い。同じ場にいて会話するイメージではありません。



・もっと過去作品公開


部活の冊子の表紙になったシシーとルースの絵。友人が写真を送ってくれました。

まだ水彩画ですらない頃の作品です。







学校のコピー機で印刷したものですので…精度が高いとは言えないものの、対面できて胸がいっぱいになりました。


個人サイト掲載時に、上は「聖少女領域」の「百万の薔薇の寝台(ベッド)に埋もれ見る夢よりも 馨しく私は生きてるの」の歌詞が添えられていました。

記憶が正しければ、アリプロソングイメージ絵の第一号となった作品です。




お読みいただきありがとうございました!

手記の目次はこちら

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